★関節リウマチの症状
手指の朝のこわばり、関節の腫れ、運動時痛、自発痛、関節の変形などで、これらに伴い貧血、微熱、全身倦怠感なども起こります。
部位は指関節が最も多く、膝、手、足、肘の順となります。
女性に多く男女比は約1:4です。
★関節リウマチの原因
関節リウマチは膠原病のひとつで自己免疫疾患と考えられています。
自己免疫機能が自身の関節の滑膜を攻撃する疾患で、良くなったり悪くなったりを繰り返しながら進行していきます。
★当院の関節リウマチ治療の特徴
➀五臓の働きを調整
関節痛は脾や腎や肝のいずれかの働きが低下していることが多いです。脾や腎の低下は水分を停滞させ腫れを発生させます。
また腎の低下は骨や軟骨に影響を与えます。
肝の低下はお血を発生させ気血の流れを停滞させます。
当院の治療ではこれらの臓の働きを正常にし、自然治癒力を高めて関節リウマチの進行を防止し関節痛を軽減していきます。
➁お灸
関節周りの重要なツボにゴマ粒程度のお灸をすえます。
関節周りの血流を改善させるとともに、正常な陽の気を補うことで関節に停滞している不要な熱を取り除きます。
➂気血の流れを調整
身体には14本の経絡があり、この経絡の中を「気血」が流れています。関節周りの経絡に変動があると「気血」の流れが停滞し変形や痛みを発生させます。
経絡の変動を整えることで関節痛の改善をはかります。
★関節リウマチ治療における留意点
関節リウマチという疾患は増悪期(悪化している時期)と寛解期(悪化が止まっている時期)を繰り返しながら確実に進行していきます。
そこで患者さんの中には、治療を始めた時期が増悪期に重なった場合に「治療したから悪化した」と勘違いされることがあります。
反対に寛解期に重なれば、「治療したらすぐに改善した」と錯覚されることもあります。
いずれにしましても、1~2回の治療では悪影響も良い影響も及ぼすことはありませんので、あらかじめご理解願います。
また、関節リウマチの治療薬として「リウマトレックス」や「生物学的製剤」などがありますが、これらの薬剤の目的は免疫を抑制して炎症を抑えるものであり一過性に症状を「ちらす」薬剤です。
本質的に関節リウマチを治す薬剤ではありません。
反面、鍼灸治療は回数を重ねることによって効果を発揮します。
鍼灸治療の効果により、自然治癒力が高まり関節リウマチの進行を抑え関節痛の軽減につながり、最終的には関節リウマチそのものを治療していきます。
患者さんにおかれましては、何のために鍼灸治療をするのかを、鍼灸治療の目的は何なのかをご自身がしっかりと理解して治療に臨んでください。