腰痛は多くの方が抱える運動器疾患です。
ただし腰痛と言っても多くの病態があり原因も様々です。
腰痛の種類を挙げると、「筋・筋膜性腰痛」「椎間関節性腰痛」「椎間板性腰痛」「椎間板ヘルニア」「変形性腰椎症」「脊柱管狭窄症」「脊椎すべり症」「腰椎圧迫骨折」などがあります。
また内臓疾患から起きるものや心因性の腰痛もあります。
★当院の腰痛治療の特徴
➀五臓の働きを調整
腰痛は腎や肝のいずれかの働きが低下していることが多いです。
腎の低下は骨や軟骨に影響を与えますし、肝の低下は筋肉を弱めます。
当院の治療ではこれらの臓の働きを正常にし、自然治癒力を高めて腰痛を軽減していきます。
➁六腑の働きを調整
六腑のうち膀胱や胆の機能が低下していることがあります。
五臓の調整をしたあと、六腑の調整も行います。
➂気血の流れを調整
身体には14本の経絡があり、この経絡の中を「気血」が流れています。
背中から腰にかけての経絡に変動があると「気血」の流れが停滞し症状を発生させます。
経絡の変動を整えることで改善をはかります。
<特記事項>
当院では上述のような東洋医学に基づいた鍼灸治療の為、痛めている腰の患部には積極的に鍼は致しません。
主に手足、お腹、頭部など腰と関連性ある経絡に治療をしていくことが大切となっています。
現代人は患部を治療する西洋医学(病院など)や患部を揉むマッサージなどに慣れている為、治療は患部に行うのが当たり前という錯覚を持っています。しかし、鍼はシップのようなもではありませんし、お灸は温熱療法でもありません。ましてや慰安的なマッサージでもありません。
本来の鍼灸には独特の治療理論がありますので、腰に鍼をすることは治療をする上でさほど重要ではありません。
特に急性腰痛(ぎっくり腰)、ヘルニア、脊柱管狭窄症の患者さんは治療中であるにもかかわらず日常生活の中で症状を悪化させることが多々あります。その場合、もし腰に鍼していたら、鍼が原因で悪化したと誤解される方も少なからずおられます。基本的に当院の鍼灸ではたとえ腰に鍼しても悪化することは絶対的にありませんが、いたずらに誤解を生まないようにする為にも、治療効果の少ない患部には極力触れずに治療することが肝要と考えています。